■美容師さんは美容学校の授業科目の中でメイクを習います。
一部、メイク学校卒業生やメイクさんが在籍しているサロンもありますが、
普段ヘアが中心のサロンワークに追われている美容師さんは、
平均的にメイクに携わる時間はほとんどないか少ないと思います。
多くのサロンは、成人式や七五三などでの対応がほとんどという現状です。
ヘアの技術専門職なのでヘアがメイン、メイクはサブメニューとなり、ヘア料金に準じた料金です。
■コスメカウンターのBAさん、昔は美容部員さんと呼んでました。
入社後、研修期間で接客や自社のコスメ知識を習得します。
メイク学校が増えた近年は多くのメイク学校卒業生もコスメ業界に入るようになりました。
ヘアの技術、写真や映像等の専門的なスキルは必要なく、接客・販売のスキルを身につけます。
基本、販売促進が目的ですので、顧客確保の為やデモンストレーションとしてメイクやアドバイスをしてくれたりします。
期待値としては、顧客サービスの一環としてのメイク…と捉えるくらいがよいと思います。
もちろん、BAさんは販売業に属し、給料制なので、コスメ購入代金は別としてメイク料金は基本的には無料です。
■成人式などメイクさんが必要な時期にメイク学校在校生や卒業生が多く借り出されます。
『メイク学校は卒業してからが大変』というのは今も昔も変わらないと思いますが、特に近年、
メイク学校の講師自体が撮影現場経験が少ないので、なおさら卒業後が大変になってます。(これらはスタッフ採用面接時に感じたことです。)
メイク学校卒業後、メイク事務所に入ったり、すぐに個人で活動する方もいます。
いずれにしても、学校を卒業した時点では、ほとんどの方はあまり上手ではないので、
実技の練習量を補う為、無料かお安い料金で経験を積む必要があります。
■撮影業界や各メディアなどのヘア&メイクさんになる場合、
様々な場面で対応できるメイクとヘアの技術、さらに映像や写真の撮影等の知識やスキル、
センスを身につけならなければならないので、最低でも数年間の下積み(アシスタントなど)を経験します。
そして培った個々の実力、対応力、技術、信頼度、いわゆる“ウデ”が商品のなるわけです。
でも、ひと括りにメイクさんと言っても、経歴によってそれぞれの専門分野・得意分野も違います。
タレントさん専属のメイクさん、TVや映像専門のメイクさん、特殊メイクの方もいます。
幅広く対応するメイクさんもいますし、一般の方はやや不得意なメイクさんや、あるいは、
一般の方はメイクしないというメイクさんも多く存在します。
クライアントや専門のスタッフの方に対する責任大の業務ということと、メイクさんとしてのキャリアが料金設定の基準になっている為、一般の方へのメイク料金設定もややお高めなことも…。
・・・以上のとおり、それぞれ、似ているような職種でも実はまったく業種が違います。
メイクに関わっているからと言って、メイクの技術が身につくとは限らない職場もたくさんあります。
さらにそれぞれの分野でも個人個人のスキルの差は、みなさまの想像をはるかに超えていると思います。
|